車載コネクタの信頼性評価:複合環境試験(複合耐久試験)
概要
複合環境試験は、以下のような異なる環境負荷を組み合わせてサイクル的に試験を実施します
・温湿度サイクル:高温多湿 → 低温乾燥
・振動/衝撃:走行時の機械的負荷
・電気的負荷:通電サイクルや常時通電
これにより、端子の接触不良、ハウジング割れ、シール材劣化、絶縁抵抗低下などの複合劣化を総合的に
評価できます。耐久試験の中でも過酷な試験のひとつです。
振動方向は3方向通しての試験と、3方向別サンプルのパターンがある。
試験の目的
・実車環境に近い複合ストレス耐性の確認
・長期使用による電気特性変化や機械的劣化リスク把握
・OEM要求や特殊車両向け仕様の適合性確認
・単独環境試験では検出できない相互作用効果の評価
試験方法
1.試料を複合環境試験機に設置
2.試験プロファイルを設定
3.所定時間・所定サイクル数(例:50サイクル、300時間)を繰り返す
4.サイクル終了後に外観観察、接触抵抗、絶縁抵抗、耐電圧、リーク電流
を測定

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
USCAR-2 | 北米自動車産業向けコネクタ規格 |
JASO D616 | 日本自動車規格 |
ISO 16750-4 | 車載電子機器複合環境試験 |
ー | 各自動車メーカー規格、Tier1独自規格 |
comqudaの特徴
・試験中の電気特性(抵抗変動モニタ、瞬断測定等)通電試験を一括受託試験対応
・振動負荷、環境負荷後にそのまま電気特性評価が可能(一貫受託評価・ワンストップ委託試験)
・振動条件に合わせた振動治具の設計・製作が可能
・面倒な配線作業もおまかせ、豊富な経験から断線しないように配線します。
活用事例
◦沿岸・寒冷地・都市部車両向けコネクタの総合環境耐久性確認
◦EV/HEV高電圧コネクタの複合劣化リスク評価
◦ハウジングや端子材の改良前後比較評価
◦不具合解析での複合環境起因の故障原因特定
よくある質問(FAQ)
単独環境試験との違いは何ですか?
単独試験は1つの環境負荷のみの評価ですが、複合環境試験は複数負荷の相互作用による劣化を再現します。
サイクル内容は変更できますか?
はい、OEM仕様や実車条件に応じて温度・湿度・凍結温度・振動条件を調整可能です。
試験後の評価方法は?
外観観察、接触抵抗、絶縁抵抗、耐電圧、温度上昇試験、シール性試験のほか、
必要に応じて不具合原因解析を行います。

複合環境試験のご相談・お見積り
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