ヒューズ試験:温度湿度サイクル(Temperature & Humidity Cycling Test)
概要
温度湿度サイクル試験は、ヒューズを高温・低温および高湿度環境下で繰り返し曝露し、温湿度変化に伴う性能変化や信頼性を評価する試験です。
ヒューズは車載用途では過酷な温湿度変化にさらされることがあり、端子の腐食、素子の劣化、接点部の接触不良、絶縁性能の低下などが発生する可能性があります。
本試験では、規定の温湿度サイクルを適用することで、ヒューズの耐環境性を確認し、長期使用時の信頼性を保証します。特に車載電装品においては、繰り返しの温湿度応力下での安定動作が必須であるため、設計評価や量産品検査において重要な試験です。
試験の目的
・温湿度変化に対するヒューズの耐環境性能を評価する。
・端子・素子・ケースの腐食や接触不良の発生リスクを確認する。
・車載使用条件での長期信頼性を担保する。

試験方法
1,ヒューズを温湿度チャンバーに設置し、規定サイクルに従って温湿度変化を繰り返す。
2,サイクル開始・終了時に導通状態、接触抵抗、絶縁抵抗などを測定。
3,試験後に外観検査を行い、端子の腐食や素子の変形、接触不良がないか確認する。

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
ISO 8820 | 自動車用電気ヒューズの安全規格 |
JASO D610 | 車載用ヒューズの性能試験 |
試験条件例
・温度範囲:−40℃~+85℃(規格または仕様に準拠)
・湿度範囲:相対湿度 20~95%
・サイクル数:10~100サイクル(仕様により設定)
・測定箇所:端子間、素子、ケース外装
comqudaの強み
・30年以上の経験に基づく柔軟な試験提案
・標準規格準拠からカスタム条件まで対応
・不具合解析・コンサルティングも一体で提供可能
・他社試験機関のハンドリングも対応し、面倒な作業ごともワンストップでサポート
よくある質問(FAQ)
ヒューズ以外の部品と同時に試験するメリットは?
実際の回路構成やハーネスを組み込むことで、ヒューズ単体だけでは見えない相互影響(熱伝導による温度分布の偏りや湿度による結露リスク)を確認できます。
試験前にヒューズの準備で注意する点は?
ヒューズは外観だけでなく、端子やケースの接触状態も事前に確認することが重要です。
誤った取り付けや基板への固定状態が不適切だと、温湿度サイクル中に試験結果に影響する可能性があります。
試験中に異常が発生した場合はどう対応すべきですか?
試験中の異常はすぐに記録し、導通・接触抵抗・絶縁抵抗を再確認します。
必要に応じて試験を中断し、原因解析や再試験条件の見直しを行うことが推奨されます。
受託・委託試験サービス
comquda(コンクーダ)ではサンプル組立から、耐久性試験や各種評価・測定項目の信頼性試験の
受託評価依頼、試験条件・試験方法のコンサルティングまでご対応可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
信頼性試験・評価のご相談・お見積り
信頼性評価でお困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせ・ご依頼ください。
経験豊富な技術者がお客様のニーズに合わせた最適なソリューションをご提案いたします。