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車載コネクタの挿入力・抜去力測定の正しい方法

概要

車載コネクタの性能評価では、挿入力抜去力・離脱力・保持力の測定が欠かせません。
これらの測定は、端子の接触安定性やロック機構の機能、耐久性の確認に直結します。
条件を誤ると、実車での操作性や信頼性を正確に反映できないため、正しい手順で評価することが重要です。

測定準備

対象コネクタ:評価対象と同一型番・端子仕様の新品または規定使用状態
測定器具  :ロードセル付き引張/圧縮試験機(オートグラフなど)
環境条件  :周囲温度・湿度を規格に準拠して管理
治具    :コネクタ保持用ジグで芯線軸と測定方向を一致させる

挿入力の測定

1,コネクタを治具で固定し、端子が正しく位置決めされていることを確認
2,試験機で一定速度(例:50 mm/min)で挿入
3,最大力を測定
4,規格値や過去データと比較して判定
注意点
 ・複数回測定し平均値を取る
 ・斜め挿入や端子ずれは誤差の原因
 ・測定速度が速すぎると過大、遅すぎると低めに出る

抜去力の測定

1,挿入済みコネクタを治具で保持
2,試験機で一定速度で引き抜く
3,最大力または平均力を測定
4,規格値と比較し、保持力や接触安定性を評価
注意点
 ・挿入時と同様、複数回測定して信頼性を確保
 ・端子の摩耗や酸化で抜去力が変化する場合がある
 ・ロック機構やハウジング変形の影響に注意

返し試験(耐久評価)

・規定回数(例:100〜500回)で挿抜を繰り返す
・挿入力・抜去力の変化を確認
・大きな変化がある場合は、端子摩耗や接触不良のリスクを示す

まとめ

測定条件の統一:治具・速度・方向・環境を規格通りに
力曲線の確認 :最大値だけでなく、挿入・抜去の力変化をグラフ化
再現性の確保 :複数回測定し平均化することで、実車使用に近い評価が可能

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