車載コネクタの接触抵抗測定で見落としがちな3つの重要ポイント
概要
車載コネクタは、車両の電気回路における重要部品であり、接触抵抗の増大は電圧降下や発熱、最悪の場合は故障につながります。信頼性評価での接触抵抗測定は一見単純ですが、実は見落としやすいポイントがあります。
今回は、評価精度を高めるために押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。

①測定環境と温度影響
接触抵抗は温度に敏感です。周囲温度や測定中の端子温度の変化で抵抗値は変動します。
注意点: 常温で測定して「問題なし」と判断しても、高温環境にさらされると抵抗が増加する可能性があります。
対策: 温度制御された環境下で測定するか、使用条件に近い状態で確認することが重要です。
②非接点の酸化や汚れの影響
微細な酸化膜や汚れでも抵抗値は変化します。特に車載環境では湿度や腐食環境の影響を受けやすく、
測定前の清掃が不十分だと評価結果と実車性能に乖離が生じます。
注意点: 新品コネクタでも輸送中に微細な酸化が進行している場合があります。
対策: 測定前に接点の清掃を行い、評価条件を統一することが重要です。
③測定端子・測定方法の影響
接触抵抗は通常、数mΩ(ミリΩ)程度の微小な値です。高精度な測定を行うためには、測定回路に含まれるケーブルや推定自身の抵抗を排除する工夫が決められています。
注意点: 2端子法ではリード線の抵抗も含まれるため、低抵抗の測定では誤差が大きくなります。
4端子法を用いることで、リード線や接触抵抗の影響を除外し、より正確な値を取得できます。
対策: 特に低抵抗領域(数ミリオーム程度)では4端子法を採用し、測定器の校正とリード線接続を確実に行うことが重要です
まとめ
車載コネクタの接触抵抗測定では、以下の3点を意識することで、より正確な評価結果を得られます。
- 温度変化の影響を考慮する
- 接点の酸化・汚れを確認・清掃する
- 適切な測定方法で測定する
これらを確認することで、実車での信頼性を正確に反映した評価が可能になります。
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