絶縁抵抗計の使い方 ~車載コネクタ信頼性試験編~
概要
車載コネクタの信頼性評価では、絶縁抵抗測定によって、端子間・端子とハウジング間の電気的絶縁性能を確認します。
絶縁抵抗計(メガオームテスター)は、指定電圧を印加して絶縁状態を測定する専用計器で、温湿度や長期使用による劣化の評価にも用いられます。
特にEVやハイブリッド車では高電圧化が進んでおり、安全性確保のため絶縁性能の確認が重要です。
試験方法

1,接続準備
測定対象端子・ハウジング間にリード線を確実に接続。
接触不良があると測定値が不安定になるため、クランプや専用端子を使用。
2,試験電圧の設定
対象部品の定格電圧に応じて、500V〜1000V程度の試験電圧を設定(規格準拠)。
短時間での印加(数秒〜1分程度)が一般的です。
3,測定実施
印加中の絶縁抵抗値をモニターで確認。
温湿度サイクルや通電後の測定も行い、環境変化による絶縁低下を確認します。
4,安全管理
高電圧印加中は試験者が直接触れないよう注意。
過電流・短絡防止機能を備えた計器を使用することが推奨されます。
目的

・コネクタ端子間・端子とハウジング間の絶縁性能確認
・温湿度や熱サイクルなどによる絶縁劣化の早期検出
・長期使用・高電圧環境での信頼性評価
・絶縁不良によるショートや漏れ電流の防止
活用事例
・温度上昇試験での定電流通電
・接触抵抗変化測定
・電流容量評価・発熱限界試験
・高温高湿下での電気的安定性確認
comqudaの強み
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よくある質問(FAQ)
絶縁抵抗測定の電圧はどのくらいにすればよいですか?
規格や部品定格に応じて500V〜1000V程度が一般的です。高電圧部品では規格準拠の印加電圧を選択してください。
高湿度条件でも測定できますか?
はい、温湿度チャンバー内での測定も可能ですが、結露や水滴の付着に注意してください。
又、試験中のモニタリングの場合はロガーと電源機の組み合わせでの実施がよいかと思われます。
測定値がばらつく原因は何ですか?
接触不良、試験リード抵抗、表面汚れなどが影響します。端子清掃や接続確認が重要です。
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