車載コネクタの信頼性評価:絶縁抵抗測定
概要
絶縁抵抗測定は、端子相互間や端子とシェル間の電気的な絶縁性を確認する電気的試験です。
車載コネクタでは、湿気・汚れ・経年劣化などにより絶縁抵抗が低下するとリーク電流や短絡が発生し、
車両の誤作動や安全性低下につながります。
そのため、開発段階から量産検査まで幅広く実施される基本的電気試験の一つです。
試験の目的
・絶縁不良(リーク電流・短絡)の防止
・環境影響(温湿度、腐食ガスなど)を受けた後の絶縁性能評価
・各規格や顧客要求に対する適合性確認
・高電圧システム(EV/HEV)における安全性の保証
試験方法
1.絶縁抵抗計を用いて、規定の直流電圧を印加
2.測定対象:端子相互間、端子×ハウジング間、端子×シェル間
3.所定の測定時間後、抵抗値を読み取り、規格値と比較
4.高温高湿試験や浸水試験と組み合わせて評価することも一般的
※EV・HEV向け高電圧部品では、通常より高い印加電圧での評価が求められるケースがあります。

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
USCAR-2 | 北米自動車産業向けコネクタ規格 |
JASO D616 | 日本自動車規格 |
IEC 60512-3-1/-3-2 | 国際電気標準会議 |
ー | 各自動車メーカー規格、Tier1独自規格 |
comqudaの特徴
・低電圧コネクタから高電圧EVコネクタまで幅広く受託試験・委託試験対応
・恒温恒湿・塩水噴霧など環境試験との組み合わせ評価が可能
・微小リーク電流の検出に適した高精度測定
・サンプル組立から不具合解析(絶縁劣化の要因特定)まで一連サポート対応
活用事例
◦EV用高電圧コネクタの安全性評価
◦環境試験(高温高湿、浸漬)後の耐絶縁性能確認
◦新規設計品の規格適合性検証
◦クレーム解析における短絡・リーク不良原因の特定
よくある質問(FAQ)
どのくらいの抵抗値が基準ですか?
一般的には数百MΩ以上が基準とされますが、規格や部品仕様によって異なります。
高電圧部品の場合、どの電圧を印加しますか?
通常は500V~1000Vが多いですが、EV用途ではDC 1500V以上の評価を求められる場合もあります。
短納期対応は可能ですか?
条件確定後、数日レベルでの対応も可能です。まずは試験条件をご相談ください。

絶縁抵抗測定のご相談・お見積り
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