車載コネクタの信頼性評価:過電流試験
概要
過電流試験は、端子やコネクタに定格以上の電流を短時間あるいは長時間流すことにより、発熱や損傷、絶縁破壊の
リスクを評価する電気的負荷試験です。
実車環境では異常負荷や短絡による過電流が発生することがあり、端子溶損、絶縁破壊、火災リスクの把握に必須です。
試験の目的
・端子やハウジングの過電流耐性評価
・過負荷時の接触不良・発熱・溶損リスクの把握
・絶縁破壊や安全性に対する耐電圧・絶縁保護能力の確認
・OEM仕様・車両特性に応じた安全性評価
試験方法
1.試料を治具に設置し、規定電流(定格以上)を流す
2.通電時間を設定(例:短時間ピーク通電、長時間連続通電)
3.試験中に端子温度、接触抵抗、発熱状況を測定
4.試験終了後、外観確認、接触抵抗、絶縁抵抗、耐電圧を評価

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
USCAR-2 | 北米自動車産業向けコネクタ規格 |
ISO 16750-2 / 3 | 車載電気系統過電流耐性 |
IEC 60512-5-1 / 5-2 | 国際電気標準会議 |
ー | 各自動車メーカー規格、Tier1独自規格 |
comqudaの特徴
・小電流~大電流までのカスタム通電試験・サイクル試験対応
・試験中・試験後の電気特性(抵抗変動モニタ、温度モニタ等)通電試験を一括受託試験対応
・電気試験ストレス負荷後にそのまま電気特性評価が可能(一貫受託評価・ワンストップ受託評価・委託試験体制)
・OEM仕様に応じたサイクル回数・電流値・通電パターンのカスタマイズ可能
活用事例
◦高電圧EV/HEVコネクタの安全性評価
◦車載ヒューズ未装着状態の端子耐過電流確認
◦信号線端子やハーネス端子の過負荷耐性評価
◦不具合解析での過電流起因の端子損傷原因特定
よくある質問(FAQ)
通常のカレントサイクル試験と何が違いますか?
カレントサイクル試験は定格電流で繰返し通電する試験ですが、過電流試験は定格以上の異常電流で安全性・損傷耐性を評価します。
試験時間や電流値は変更できますか?
はい、OEMや車両条件に応じて電流値・通電時間・サイクル数を自由に設定可能です。
試験後の評価項目は?
外観観察(溶損・変色)、接触抵抗、絶縁抵抗、耐電圧測定を実施します。

過電流試験のご相談・お見積り
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