車載コネクタの信頼性評価:塩水凍結試験
概要
塩水凍結試験は、コネクタを塩水(NaCl水溶液)に浸漬または塗布し、その後凍結・融解を繰り返すことで、端子・接点やハウジングの耐環境性能を評価する試験です。
塩分による腐食と水分凍結による膨張ストレスの複合影響を模擬するため、沿岸地域や冬季の路面融雪剤による過酷条件での使用信頼性を確認できます。
試験の目的
・塩害+凍結による端子腐食・接触不良のリスク確認
・ハウジング樹脂やシール材の凍結膨張による割れ・剥離の評価
・長期使用での電気的・機械的信頼性の確認
・OEM規格や沿岸・寒冷地仕様への適合性確認
試験方法
1.試料に塩水(通常5%NaCl水溶液)を塗布または浸漬
2.凍結温度(例:-20℃〜-40℃)にて保持
3.融解(室温または高温) → 再凍結のサイクルを所定回数繰り返す
4.外観観察、接触抵抗、絶縁抵抗を測定
5.必要に応じて耐電圧測定やリーク電流測定も実施

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
ー | 各自動車メーカー規格、Tier1独自規格 |
comqudaの特徴
・試験中の電気特性(リーク電流・絶縁抵抗)通電試験を一括受託評価対応
・環境負荷後にそのまま電気特性評価が可能(一貫受託評価・ワンストップ受託試験・委託試験体制)
・腐食や絶縁不良が発生した際の原因解析サポート
・スペック試験をサンプル組立から耐久試験後の測定まで丸投げ受託試験可能
活用事例
◦寒冷地EV/HEV充電コネクタの凍結・塩害耐性評価
◦海沿い地域向け車体外装コネクタの耐塩凍結性能確認
◦亜鉛メッキ端子や錫めっき端子の耐凍結腐食性評価
◦不具合解析(凍結膨張によるシール破損原因特定)
よくある質問(FAQ)
凍結温度やサイクル数はどう決めますか?
一般的には-20℃~-40℃、サイクル数は50~100が目安ですが、OEM要求や地域条件によって変更されます。
塩水凍結試験と塩水噴霧試験は何が違いますか?
塩水噴霧は腐食中心、塩水凍結は腐食+凍結膨張ストレスの複合影響を評価します。
測定タイミングはいつですか?
試験終了後に外観確認と電気特性測定が多いですが、
必要に応じて中間測定・試験中モニタも可能です。

塩水凍結試験のご相談・お見積り
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