車載コネクタの信頼性評価:引張抵抗変化試験、引張荷重下導通試験
概要
引張抵抗変化試験は、コネクタ端子と電線接続部の電気抵抗が、引張荷重によりどのように変化するかを評価する試験です。
EVやハイブリッド車の電源ラインなど、大電流を扱う箇所では、端子の保持力不足や接触不良による抵抗増加・発熱が問題になります。
本試験では、端子と電線の接続部を実際に引っ張りながら、抵抗値の変化をリアルタイムに測定します。
試験の目的
・コネクタ端子の接触信頼性の確認
・引張荷重による抵抗変化の挙動把握
・端子設計・圧着条件の妥当性検証
・接触不良や発熱のリスク評価
試験方法
1.試験体準備
- コネクタ端子に電線を圧着または接続
- 端子に治具を固定し、引張力を印加できるようにセット
2.荷重印加
- ユニバーサル試験機や専用引張装置で一定速度・一定荷重で引張
3.抵抗測定
- マルチメータまたは4端子法で、端子接続部の抵抗値リアルタイム記録
- 荷重と抵抗値の関係をグラフ化
4.評価
- 引張荷重に対する抵抗変化量を解析
- 設計値や規格値と比較し、接触保持性能の良否を判断

comqudaの特徴
・複数サイクル試験や温湿度環境下での挿抜力の受託試験も可能
・接触抵抗測定との組み合わせにより、挿抜劣化と電気特性の相関を受託評価
・お客様仕様に合わせた専用ジグ設計・評価条件のカスタマイズに対応
活用事例
・車載コネクタの電源ライン端子評価
・バッテリーハーネス端子の耐引張性能確認
・コネクタ圧着条件の最適化・品質管理
・発熱リスクがある大電流箇所の安全評価
よくある質問(FAQ)
引張速度や荷重の設定はどう決めますか?
試験対象の端子規格やUSCAR/IEC規格に基づき、定格荷重の範囲内で設定します。
試験中の抵抗測定はどの方法が適していますか?
4端子法が推奨です。引張荷重による微小変化も高精度で測定可能です。
温度上昇も同時に評価できますか?
はい。熱電対やサーモグラフィーを併用することで、引張荷重時の温度変化をリアルタイムで測定可能です。
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