車載コネクタの信頼性評価:振動試験
概要
振動試験は、コネクタに外部振動を加えて機械的耐久性や接触信頼性を評価する試験です。
車載環境では路面振動、エンジン振動、車体剛性の影響など多様な振動が存在するため、実車環境を模擬して端子の緩みや接触不良、ハウジング亀裂を検出します。
振動試験は大きく以下の種類があります:
・正弦波振動試験:単一周波数の振動で共振・耐久性を確認
・ランダム振動試験:広周波数範囲でランダムな振動を印加
・衝撃振動試験:衝撃や短時間の加速度変化に対する耐性確認
試験の目的
・端子やハウジングの振動耐久性確認
・長期走行での接触不良・端子抜け・ハウジング破損リスク把握
・OEM要求や車両特性に応じた耐振性能確認
・不具合解析における振動起因の故障原因特定
試験方法
1.試料を振動試験機に固定
2.試験条件に応じて振動タイプを設定
・正弦波振動:周波数スイープ+振幅・加速度設定
・ランダム振動:周波数帯域+加速度スペクトルを設定
・衝撃試験:衝撃加速度・パルス幅・繰返し回数を設定
3.所定時間またはサイクル数で振動を印加
必要に応じて瞬断モニタ、抵抗変動モニタを実施
4.試験後、外観観察・接触抵抗・絶縁抵抗・耐電圧などを測定

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
ISO 16750-3 | 車載電子機器振動試験 |
USCAR-2 | 北米自動車産業向けコネクタ規格 |
IEC 60068-2-6 | 正弦波振動 |
IEC 60068-2-64 | ランダム振動 |
ー | 各自動車メーカー規格、Tier1独自規格 |
comqudaの特徴
・試験中・試験後の電気特性(抵抗変動モニタ、瞬断測定等)通電試験を一括受託試験対応
・振動負荷後にそのまま電気特性評価が可能(一貫受託評価・ワンストップ受託試験・委託試験体制)
・振動条件に合わせた振動治具の設計・製作が可能
・面倒な配線作業もおまかせ可能
活用事例
◦ECUコネクタ、ハーネス端子の車両振動耐久性確認
◦シャシー周辺コネクタの接触不良再現試験
◦EV/HEV高電圧コネクタの長期振動信頼性評価
◦不具合解析における振動起因の故障原因特定
よくある質問(FAQ)
ランダム振動と正弦波振動の違いは?
正弦波振動は単一周波数での耐久評価、ランダム振動は広周波数での実車環境模擬です。
衝撃振動との違いは?
衝撃振動は短時間・高加速度の振動負荷に耐える能力を確認します。
試験後の評価は?
外観観察、接触抵抗、絶縁抵抗のほか、
必要に応じて耐電圧・リーク電流測定を実施します。

振動試験のご相談・お見積り
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