端子圧着部評価:高温放置試験
概要
高温放置試験(High Temperature Exposure Test)は、端子圧着部や接触部の熱的安定性を評価する試験です。
圧着部は、導体(金属)と絶縁被覆が密着した構造であるため、長時間の高温環境下では、金属酸化・圧着応力緩和・樹脂劣化などが生じ、導通抵抗や機械的強度に影響を与える可能性があります。
この試験は、こうした経時的な熱劣化の有無を確認し、圧着品質や材料選定の妥当性を検証する目的で実施されます。
試験の目的
・圧着部の金属酸化や応力緩和による導通劣化の確認
・絶縁被覆やシール部の熱収縮・硬化・ひび割れの有無を確認
・材料(端子材質・電線・めっきなど)の耐熱限界の把握
・高温環境下での長期信頼性の予測

試験方法
試験片を恒温槽内に一定期間保持し、外力や通電を加えずに放置します。
放置後に外観観察・導通抵抗測定・引張試験などを行い、劣化の有無を確認します。
項目 | 一般的な条件例 |
---|---|
試験温度 | 100℃、125℃、150℃など(仕様・規格に準拠) |
試験時間 | 240時間、500時間、1000時間など |
雰囲気 | 空気雰囲気中 |
通電 | 無通電状態 |
対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
USCAR-21 | 北米自動車産業向けコネクタ規格 |
ー | 各自動車メーカー規格、Tier1独自規格 |
comqudaの特徴
・高温・低温保持後に直ちに電気特性評価が可能(ワンストップ受託試験・委託試験)
・長期加速評価やOEM規格カスタム条件にも柔軟対応
・不具合解析サポート
よくある質問(FAQ)
どのくらいの時間放置しますか?
一般的には数百時間(500〜1000h)が多いですが、規格や顧客仕様により数千時間に及ぶ場合もあります。
放置後はどのような評価を行いますか?
外観観察に加え、接触抵抗・絶縁抵抗・引張試験など、電気的・機械的特性を確認します。
高温/低温試験を同時に依頼できますか?
はい、可能です。同一ロットから試料を分け、
並行で高温・低温評価を実施することも行っています。

高温放置試験のご相談・お見積り
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