端子圧着部評価:温度上昇試験(端子・電線接続部の発熱評価)
概要
端子圧着部の温度上昇試験は、圧着部に設計定格電流を流した際の発熱状態を確認する試験です。
圧着部の不適切なかしめや接触不良は局所的な高温を引き起こし、樹脂ハウジングの変形や絶縁破壊、接触抵抗の増加につながる可能性があります。この試験により、圧着部が長期通電に耐えられるかを評価します。
試験の目的
・圧着部の通電による温度上昇挙動の確認
・過熱による樹脂変形・端子変形・接触抵抗悪化の予防
・設計定格電流や放熱条件の妥当性評価
・長期信頼性や車載環境下での安全性確認
試験方法
1,試験体準備
・圧着済み端子を回路に接続
・温度測定箇所に熱電対を設置、またはサーモグラフィーで表面温度を測定
2,通電試験
設計定格電流を一定時間連続で流す
温度上昇をリアルタイムでモニタリング
3,評価
端子・電線接続部表面温度が規定上限値以下であることを確認
試験後に接触抵抗、圧着保持力などの変化を測定

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
USCAR-21 | 北米自動車産業向け端子圧着部規格 |
ー | 各自動車メーカー規格、Tier1独自規格 |
comqudaの特徴
・サーモグラフィーと熱電対の併用による高精度測定
・振動・温湿度などの耐久試験との複合受託評価・委託試験が可能
・30年以上の経験を活かした、サンプル組立から不具合解析・改善提案まで一連トータル対応
・大電流の幅広い電流レンジ・様々な通電試験プログラムの受託試験対応可能
活用事例
◦新規端子開発時の定格電流検証
◦高電流対応製品の発熱安全性評価
◦長期耐久試験後の接触抵抗劣化の確認
◦不具合解析(異常発熱の原因特定)
よくある質問(FAQ)
どのくらいの電流で試験しますか?
通常は定格電流、または規格で規定された値で評価します。開発段階では安全マージンをみて定格以上の電流で
試験することもあります。
EV化に伴い、年々電流値が増えている傾向にあります。弊社では大電流での試験実施も対応しておりますので
お気軽にお問い合わせください。(数千A程度であれば対応経験あります)
測定方法は熱電対とサーモグラフィーのどちらですか?
両方対応可能です。局所的な温度上昇は熱電対、全体の温度分布はサーモグラフィーで確認するのが効果的です。
短納期対応は可能ですか?
はい、条件確定後数日単位での評価も可能です。

温度上昇試験のご相談・お見積り
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