車載ECUの信頼性評価:高温作動試験
概要
高温作動試験は、ECU(電子制御ユニット)が高温環境下で正常に動作を継続できるかを確認する試験です。
自動車は夏季やエンジンルーム内など、高温にさらされる環境で稼働することが多いため、
熱による性能低下や誤動作を未然に確認するために不可欠です。
試験の目的
・ECUが高温環境下で正常に機能することの確認
・半導体素子や回路部品の温度依存性による性能劣化を評価
・長時間の高温稼働による通信・演算処理の安定性の保証
・車両使用環境における市場不具合の予防
試験方法
1.ECUを恒温槽に入れ、規定温度(例:85℃~125℃)に
設定した状態で連続動作
2.通電状態で通信、信号処理、制御出力などを監視
3.保持時間は規格や要求により変動(例:100h、2000h)
4.試験後、外観確認・機能動作確認・電気特性測定を実施
※必要に応じて、負荷装置を接続し、実動作条件に近い状態で評価

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
ISO 16750-4 | 電気電子部品の環境試験 |
JASO D014 | 日本自動車規格 |
LV124 | 自動車電子部品の環境試験 |
ー | OEM規格国内・海外含むカーメーカーの独自要求) |
comqudaの特徴
・試験のみならず試験前後の特性チェック/動作確認含め、受託にて対応させていただきます。
・ECUの実際の動作条件に即した試験計画を提案可能
・通電・負荷状態での高温連続試験に対応
・複数の試験を組み合わせた一貫サポート(例:高温放置+高温作動+振動)
活用事例
◦エンジン制御ECUの高温環境下での通信安定性確認
◦EV向け電源制御ユニットの高温連続稼働検証
◦OEM要求に基づく高温作動+温度サイクル複合試験
よくある質問(FAQ)
高温作動試験の温度範囲は?
一般的には85℃~125℃ですが、部品の使用環境により設定します。
通電状態の試験環境準備はお願いできますか?
はい。製品仕様を共有いただき必要な入出力条件にあわせて機器を準備します。
高温放置試験との違いは?
高温放置試験は「保管状態」での耐性確認、
高温作動試験は「稼働状態」での性能確認が目的です。

高温作動試験のご相談・お見積り
車載ECUの信頼性評価でお困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせ・ご依頼ください。
経験豊富な技術者がお客様のニーズに合わせた最適なソリューションをご提案いたします。