車載ECUの信頼性評価:電源変動試験
概要
電源変動試験は、車両の始動時や電源系統の瞬断・電圧降下が発生した際に、ECU(電子制御ユニット)が正常に動作を維持できるかを評価する試験です。特にエンジン始動時(クランキング時)の大きな電圧降下や、一瞬の電源遮断は実車環境で頻繁に発生するため、ECUの信頼性確認に不可欠です。
試験の目的
・ECUの電源電圧降下や瞬断時の動作安定性を確認
・エンジン始動時に発生する電圧変動による通信途絶・制御停止の防止
・OEM規格に基づくクランキング時の動作保証
・市場での始動不良・リセットトラブルの未然防止
試験方法
1.ECUを電源変動シミュレータに接続
クランキング試験
電圧瞬断試験
電源リップル試験 など
2.試験中は通信応答、出力信号、演算処理をモニタリングし誤動作を確認

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
ISO 16750-2 | 自動車電気電子部品の電気的負荷試験 |
LV124 | 自動車電子部品の環境試験 |
JASO D001 / D014 | 日本自動車規格 |
ー | OEM規格国内・海外含むカーメーカーの独自要求) |
comqudaの特徴
・ECU仕様に応じたクランキング波形のカスタム設定が可能
・瞬断・降圧・リップルを含む包括的な試験シナリオを提案
・EMC試験や過電圧試験と組み合わせた総合電源耐性評価を支援
・試験実施のみならず試験前後と特性チェック含め受託可能
活用事例
◦エンジン始動時におけるECU通信保持確認
◦EV用制御ユニットの電圧瞬断耐性試験
◦OEM規格に基づく電源降下+起動確認
よくある質問(FAQ)
クランキング時の電圧降下はどのくらいを想定しますか?
12V系では 6~8V 程度、24V系では 16~18V程度が一般的です。
瞬断試験の時間はどのくらいですか?
1μs~数msまで幅広く要求があります。
ECUが再起動した場合も不適合ですか?
規格により異なりますが、多くは「再起動せず動作維持」が要求されます。

電源変動試験のご相談・お見積り
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