車載ECUの信頼性評価:温湿度サイクル試験
概要
温湿度サイクル試験は、ECU(電子制御ユニット)を高温多湿環境から低温環境に繰り返しさらし、湿度変化に伴う結露や水分の影響による不具合を確認する試験です。実使用環境では、朝夕の温度差や降雨後の急速な乾燥などで
湿度変化が起こるため、それを模擬することで信頼性を評価します。
試験の目的
・ECU内部での結露発生による短絡や腐食のリスク評価
・プリント基板やコネクタの電気絶縁性維持の確認
・樹脂部材・パッキン類の耐湿性・密閉性の評価
・長期使用における市場不具合の未然防止
試験方法
1.温恒湿槽にて温度・湿度をサイクル的に変化させる
温度範囲:-10℃ ~ +65℃
湿度範囲:95%RH付近
サイクル時間:8h~24h
サイクル回数:10~20サイクル以上
3.サイクル中および終了後に、外観・電気特性・通電動作を確認

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
ISO 16750-4 | 電気電子部品の環境試験 |
LV124 | 自動車電子部品の環境試験 |
IEC 60068-2-30 | 温湿度サイクル(Damp heat, cyclic) |
ー | OEM規格国内・海外含むカーメーカーの独自要求) |
comqudaの特徴
・試験のみならず試験前後の特性チェック/動作確認含め、受託にて対応させていただきます。
・温湿度サイクルと同時に通電動作や通信監視を組み合わせ可能
・複数試験所ネットワークにより、幅広い規格・特殊条件に対応
活用事例
◦ECU内部の基板・コネクタにおける結露による短絡リスク評価
◦ハイブリッド車/EV向け制御ユニットの湿度耐性検証
◦OEM規格に基づいた湿度サイクル+振動試験の複合評価
よくある質問(FAQ)
温湿度サイクル試験と結露試験の違いは?
温湿度サイクル試験は「繰り返し湿度変化での長期信頼性評価」、
結露試験は「短時間で結露を強制的に発生させる評価」です。
湿度範囲はどのくらいですか?
一般的には85~95%RHですが、規格や要求に応じて設定可能です。
試験中に通電状態での確認は可能ですか?
はい。通電動作確認や通信モニタリングを組み合わせることが可能です。

温湿度サイクル試験のご相談・お見積り
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