車載ECUの信頼性評価:温度ステップ試験
概要
温度ステップ試験は、ECU(電子制御ユニット)を一定の温度段階(ステップ)ごとに保持し、
その動作や特性の変化を確認する試験です。温度を急激に変化させるのではなく、
段階的に上昇・下降させることで、各温度帯での挙動を評価します。
温度依存性のある電子部品や回路の特性を把握するために有効です。
試験の目的
・ECUの温度依存性を定量的に評価する
・部品や回路の動作限界温度を特定する
・高温/低温環境での通信や信号処理の安定性確認
・設計段階における最適部品選定や安全マージン確保のための基礎データ取得
試験方法
1.ECUを恒温槽に設置し一定温度ごとに保持
(例:25℃ → 20℃ →15℃ ・・・‐30℃ →‐25℃ → -20℃・・・)
2.各温度で一定時間(例:30分~2時間)安定させ、通電動作確認を実施
3.温度帯ごとのデータを比較し、異常傾向を解析

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
ISO 16750-4 | 電気電子部品の環境試験 |
LV124 | 自動車電子部品の環境試験 |
ー | OEM規格国内・海外含むカーメーカーの独自要求) |
comqudaの特徴
・ECUの特性評価を目的とした温度ステップ試験計画を提案
・単なる規格適合確認だけでなく、設計段階での課題抽出に活用できるデータ取得が可能
・温度サイクルや振動試験など、他の環境ストレス試験を包括し信頼性評価を受託支援
活用事例
◦ECU内部部品の温度帯ごとの消費電流変化の評価
◦寒冷地~高温地での車両使用を想定した通信安定性の確認
◦OEM規格に基づく製品設計検証データ取得
よくある質問(FAQ)
温度ステップ試験は温度サイクル試験とどう違いますか?
温度ステップ試験は段階的に温度を変化させて各温度帯で評価、
温度サイクル試験は高温・低温を繰り返して耐久性を確認する試験です。
温度ステップの設定は自由にできますか?
はい。規格準拠はもちろん、開発段階に応じて温度設定の変更が可能です。
どのようなデータが得られますか?
各温度帯での通信応答、信号出力、消費電流変化、誤作動傾向などが取得できます。

温度ステップ試験のご相談・お見積り
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