リレー試験:塩水噴霧試験(Salt Spray Test)
概要
塩水噴霧試験は、リレーを塩水ミスト環境下に曝し、端子・接点・外装・内部構造の耐腐食性や信頼性を評価する試験です。
車載リレーは、道路の塩害(冬季の凍結防止剤)や海沿いの環境にさらされることがあり、塩分による端子や接点の腐食は接触不良や絶縁低下の原因となる可能性があります。
本試験では、規定濃度の塩水を一定時間噴霧し、リレーの通電特性や接触抵抗、外観状態の変化を確認することで、
過酷な塩害環境下でも安定動作することを確認します。
試験の目的
・塩分環境下でのリレーの作動安定性と端子・接点の耐腐食性を評価する。
・接触不良や絶縁低下のリスクを確認する。
・車載環境における信頼性と安全性を担保する。

試験方法
1,リレーを塩水噴霧チャンバーに設置し、規定濃度・温度で一定時間曝露。
2,試験後、通電状態で作動特性や接触抵抗を測定。
3,外観検査を行い、端子・接点の腐食や絶縁低下、内部構造の影響を確認。

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
JIS C 5442 | 制御用小形電磁リレーの試験方法 |
IEC 61810 | 電磁式エレメンタリリレー |
試験条件例
・塩水濃度:5% NaCl 溶液
・温度:35℃ ±2℃
・試験時間:24~7日(仕様に応じて設定)
・サイクル数:3~4サイクル
・測定項目:作動電圧、復帰電圧、接触抵抗、外観腐食状況
・測定箇所:端子、接点、外装、内部構造
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よくある質問(FAQ)
試験条件は標準化されていますか?
一般的には5% NaCl溶液、35℃ ±2℃で24時間~7日間程度の曝露が標準例です。
ただし、用途や仕様に応じて時間やサイクル数を調整することも可能です。
実務で注意すべきポイントはありますか?
塩水噴霧後のサンプルは、端子間や内部構造の微小な腐食でも通電特性に影響を及ぼす場合があります。
評価時には外観だけでなく、電気特性測定を組み合わせることが重要です。
試験中にリレーはどのように扱われますか?
試験は専用チャンバー内で行われ、規定濃度の塩水を一定時間噴霧します。
試験後には、通電状態で作動特性や接触抵抗の測定、外観検査を実施し、腐食や絶縁低下の影響を評価します。
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