リレー試験:温度変化試験・熱衝撃試験( Thermal Shock Test)
概要
温度変化試験・熱衝撃試験は、リレーを急激または繰り返しの温度変化に曝し、端子・接点・内部機構の耐熱応力や動作信頼性を評価する試験です。
車載リレーは、冬季の低温環境からエンジン周辺の高温環境まで、短時間で温度が大きく変化する状況にさらされます。温度変化による材料の膨張・収縮や熱応力は、接点の接触不良や端子の変形、内部部品の損傷を引き起こす可能性があります。
本試験では、リレーを高温側と低温側の間で規定サイクルで移動させ、作動特性や接触抵抗の変化を測定することで、過酷な温度変化下でも安定して動作することを確認します。
試験の目的
・繰り返しの温度変化や急激な熱変化によるリレーの作動安定性を評価する。
・端子・接点・内部機構への熱応力影響や接触不良リスクを確認する。
・車載環境における長期信頼性・安全性を担保する。

試験方法
1,リレーを試験槽に設置。
2,規定サイクル後に通電状態で作動特性や接触抵抗を測定。
3,外観検査を行い、端子の変形、接点の損傷、内部部品の劣化がないか確認。
・必要に応じて振動・衝撃・温湿度との複合試験を実施。

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
JIS C 5442 | 制御用小形電磁リレーの試験方法 |
IEC 61810 | 電磁式エレメンタリリレー |
試験条件例
・温度範囲:−40℃~+125℃(規格または仕様に準拠)
・時間:各温度30分~1時間
・サイクル数:5~100サイクル
・測定項目:作動電圧、復帰電圧、動作時間、接触抵抗
・測定箇所:端子、接点、内部構造
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よくある質問(FAQ)
試験中にリレーが作動しなくなった場合、どう対応しますか?
試験中の異常作動は、接点の摩耗、端子の変形、内部部品の損傷などが原因で発生します。
異常が確認された場合は試験を一時停止し、原因を切り分けたうえで再試験を行います。
高温・低温サイクルの繰り返しでどのような不具合が起こる可能性がありますか?
接点の接触不良、端子の変形、内部部品の緩みや破損、接点抵抗の増加などが代表的です。
長期的には寿命低下や信頼性劣化につながることがあります。
試験後の検査で重視すべきポイントは?
・接点の摩耗や酸化の有無
・端子の変形や緩み
・内部部品の変色や破損
視覚検査だけでなく、通電テストや抵抗測定も行い、総合的に評価します。
受託・委託試験サービス
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