車載コネクタの信頼性評価:断面観察
概要
端子圧着部の断面観察は、ワイヤーハーネスの信頼性を保証するうえで不可欠な評価手法です。
電線と端子が適切に圧着されているかを顕微鏡や画像解析装置で確認し、機械的強度・電気的導通性・長期耐久性を裏付けます。外観検査では判別できない内部状態を明らかにできるため、設計妥当性の確認、製造工程の品質管理、市場不具合の原因究明など、幅広い場面で実施されます。
目的

・適正圧着の確認:導体と端子が均一にかつ確実にかしめられているか。
・変形状態の評価:圧縮による導体の変形が適切か。
・めっき層の損傷有無:圧着時に表面処理が破壊されていないか。
・信頼性推定:電気抵抗上昇や腐食進行のリスクを事前に把握。
観察方法
1.試料作製
電線長など研磨しやすい形状にし、研磨により断面を露出。
必要な場合、圧着部を樹脂に埋め込み、研磨によって断面を露出。
研磨工程は粗研磨から仕上げ研磨まで段階的に行い、鮮明な断面を得る。
2.観察・撮影
光学顕微鏡や実体顕微鏡を用いて断面画像を取得。
3.評価
圧縮率、巻き込み率、バリの形状、片巻、バレル開きなど既存の圧着標準や規格に基づき判定。
車載コネクタ信頼性試験における利用例
- 初期評価(クリンプワイド(C/W)、クリンプハイト(C/H)の設定)
最も最適な圧着条件を決める際の初期評価 - 生産工程での抜き取り試験
抜き取り調査により、アプリの摩耗などによる不適合を発見 - 複合環境試験後の評価
過酷な耐久試験の複合環境試験後でも端子圧着部に問題がないか確認
comqudaの強み
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