車載コネクタの信頼性評価:端子抜去力
概要
端子抜去力とは、コネクタハウジングに装着された端子がどの程度の力で保持されているかを評価する試験です。
端子がハウジングから容易に抜け出すことを防ぐための重要な特性であり、車載用コネクタの信頼性・安全性確保に不可欠です。十分な保持力がない場合、振動や衝撃、挿抜時の力によって端子が抜け出し、接触不良や断線につながる恐れがあります。
コネクタの機械的特性についてはコネクタ挿入力/離脱力/保持力、ハウジング単体保持力/挿入力、
端子単体挿入力/離脱力、ロック解除力、端子保持力、端子接触力(接圧)、端子逆挿入、ハウジング逆挿入、
ケーブル引張、電線引張、こじり強度試験、オス端子座屈、レバー操作力/解除力 など様々な試験があります。
試験の目的
・端子のハウジング固定強度を確認
・端子後退防止性能の検証
・経年劣化(樹脂の摩耗・変形)による保持力低下の評価
・不具合解析における接触不良原因の切り分け
試験方法
1.試験機器:万能試験機(荷重計+ストローク制御機構)を使用
2.試料セット:評価対象のコネクタをジグに固定
3.一定速度で端子を引き抜き、保持力を測定

comqudaの特徴
・複数サイクル試験や温湿度環境下での挿抜力の受託試験可能
・接触抵抗測定との組み合わせにより、挿抜劣化と電気特性の相関を受託評価
・お客様仕様に合わせた専用ジグ設計・評価条件のカスタマイズに対応
活用事例
◦新規端子設計におけるハウジング固定性能の妥当性確認
◦耐熱・耐湿試験後の保持力低下の有無を確認
◦振動試験や耐久試験後の端子後退トラブル解析
◦量産時の品質保証・抜き取り評価
よくある質問(FAQ)
端子抜去力はどの程度必要ですか?
規格や端子サイズにより異なりますが、一般的には 10N〜30N程度以上 が要求されます。
ハウジング樹脂の種類で抜去力は変わりますか?
はい。樹脂の剛性や成形精度により大きく影響します。材料選定は重要な要素です。
小型コネクタでも試験可能ですか?
はい。対応可能です。

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