ベルマウスとは?~車載コネクタ・端子圧着部評価編~
概要
ベルマウスとは、端子の圧着部の端(電線挿入側)に形成される、外側へ広がった“口元”のような部分を指します。
英語の “bell mouth” は「鐘の口」という意味で、その名の通り、圧着時に電線導体を傷めないように形成された滑らかな開口形状です。

役割と機能
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 導体保護 | 圧着端子のエッジで電線を傷つけるのを防止。 撚り線が切れたり、毛羽立ったりすることを防ぐ。 |
| 圧着安定性 | 適度なベルマウスにより、圧着後の導体の応力集中を緩和し、振動耐性を確保。 |
| 適正圧着確認 | 適正なベルマウス量は圧着品質の良否を示す指標の一つ。過大・過小は不良の兆候。 |
評価・試験方法
外観観察
→ 圧着端部の形状を顕微鏡またはマクロ撮影で確認。
断面観察(樹脂包埋・研磨)
→ 導体と圧着部の密着状態、撚り線変形、セレーション咬み込み状態を同時に確認。
引張試験
→ ベルマウス過小/過大の影響による機械的保持力低下を定量的に評価。
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よくある質問(FAQ)
ベルマウスはすべての端子に必要ですか?
標準的な圧着端子ではほとんどの場合に形成されていますが、端子の種類や用途によって不要な場合もあります。
見た目だけで圧着品質は判断できますか?
外観観察だけでは不十分です。断面観察や引張試験により、導体の密着状態や保持力を定量的に確認することが推奨されます。
ベルマウスが不適切だとどんな不具合が起こりますか?
過大なベルマウスは振動や機械的応力により導体が抜けやすくなり、過小なベルマウスは導体の切断や撚り線損傷を引き起こす可能性があります。いずれも電気的接続不良の原因になります。
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