高速度カメラ(ハイスピードカメラ)とは?
― 振動試験・落下衝撃試験における可視化解析ツール ―
最終更新日:2026年2月19日
概要
高速度カメラ(ハイスピードカメラ)とは、1秒間に数千~数十万コマ以上の撮影が可能な撮影装置です。
通常の動画(30~60fps)では観察できない瞬間現象を可視化し、定量解析を可能にします。
主な仕様項目
・フレームレート(fps)
・解像度
・シャッタースピード
・感度(ISO)
・トリガー機能
高速撮影では露光時間が極めて短くなるため、高照度照明が必須となります。
なぜ試験評価に必要か
信頼性試験では「破損した」という結果だけでなく、
「どの瞬間に」「どの部位から」「どの挙動で」破壊が始まったかの把握が重要です。
高速度カメラは以下を可能にします。
・治具の影響確認
・微小変位の視覚確認
・接触瞬断の挙動観察
・部品の共振挙動把握
・破壊開始点の特定

振動試験との関連
■ 共振挙動の可視化
振動試験では、試験体または治具の固有振動数で振幅が増幅します。
高速度カメラにより、
・コネクタの微小揺動
・端子の浮き上がり
・ハーネスの鞭打ち挙動
・基板の反り
を直接観察できます。
落下衝撃試験との関連
落下衝撃試験では数ミリ秒単位で衝撃が発生します。
破損原因は、最初の接触瞬間に集中します。
高速度カメラにより:
・最初の接触部位特定
・反発挙動の確認
・内部部品の遅れ変形
・ケース割れの起点特定
が可能となります。
特に、「規格は満足しているが市場で破損する」ケースでは、
衝撃入力方向や治具拘束差異の可視化に有効です。
定量解析への展開
高速度カメラは単なる映像記録ではありません。
画像解析ソフトと組み合わせることで、
・変位量測定
・速度算出
・加速度推定
・ひずみ挙動解析
が可能です。
加速度センサと同期させることで、視覚情報と波形データの相関解析が行えます。
活用上の注意点
・照明不足によるノイズ増加
・フレームレートと解像度のトレードオフ
・撮影方向による誤認識
・シャッター速度不足によるブレ
・トリガー同期精度
特に振動試験では、ストロボ干渉やサンプリング誤差に注意が必要です。
まとめ
高速度カメラは、振動試験・落下衝撃試験における原因特定の精度を飛躍的に高める解析ツールです。
・共振の実態把握
・破壊開始点の特定
・治具影響の可視化
・接触信頼性の評価補助
単なる動画記録ではなく、再現性のある技術解析手法としての運用が重要です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 高速度カメラは通常のカメラと何が違いますか?
最大の違いはフレームレートです。
通常動画が30~60fps程度であるのに対し、高速度カメラは数千~数十万fpsで撮影できます。
瞬間的な破壊や振動挙動をスローモーションで解析できます。
Q2. 振動試験で高速度カメラは本当に必要ですか?
共振挙動や微小揺動の確認には有効です。
加速度データだけでは分からない「どの部位がどのように動いているか」を可視化できます。
治具の影響確認にも役立ちます。
Q3. 落下衝撃試験ではどのような解析に使われますか?
衝撃初期の接触点特定、破壊開始位置の確認、反発挙動の観察などに使用されます。
また実際の速度、加速度の測定に使用されます。
Q4. フレームレートはどの程度必要ですか?
対象現象の時間スケールによります。
振動試験では数千fps、落下衝撃では1万fps以上が必要になる場合があります。
必要fpsは「現象の継続時間」で決まります。
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