リレー試験:耐振性試験(Vibration Resistance Test)
概要
耐振性試験は、リレーを振動環境に曝して、端子・接点・内部機構の動作安定性や信頼性を評価する試験です。
車載リレーは、走行中の道路振動やエンジン・モーターの作動振動にさらされます。振動によって接点が不安定になったり、端子や内部構造が損傷すると、誤動作や接触不良の原因となるため、耐振性の確認は安全性・信頼性確保のために重要です。
本試験では、規定の振動波形や周波数範囲でリレーを曝露し、動作特性や接触抵抗の変化を測定することで、車載環境での使用に耐えうることを確認します。
試験の目的
・振動環境下でのリレー接点・端子・内部機構の安定動作を確認する。
・振動による誤動作や接触不良のリスクを評価する。
・車載環境における長期信頼性を担保する。

試験方法
1,リレーを振動台に固定し、規定の振動条件で試験。
2,試験中に作動電圧や復帰電圧を測定。
3,接触抵抗や端子状態を確認し、異常(接触不良、端子損傷)がないか確認。
・必要に応じて温湿度条件や通電状態での複合試験も実施。

対応する代表的な規格
規格番号 | 規格名称 |
---|---|
JIS C 5442 | 制御用小形電磁リレーの試験方法 |
IEC 61810 | 電磁式エレメンタリリレー |
試験条件例
・振動方向:3軸(X/Y/Z)
・周波数範囲:10~500 Hz(規格または仕様に準拠)
・加速度:10Gまたは片振幅0.75mm(仕様による)
・試験時間:各方向6時間
・測定項目:作動電圧、作動時間、接触抵抗、端子状態
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よくある質問(FAQ)
試験周波数や振幅はどのように設定しますか?
車載リレーの場合、使用環境の振動スペクトルや規格に基づき設定します。
通常は10~500 Hzの範囲で、加速度や振幅は仕様に応じて調整します。
必要に応じて複数方向の振動を組み合わせることもあります。
複合環境試験との違いは何ですか?
単独の耐振性試験は振動のみを対象とします。複合環境試験は、振動に加え温度・湿度・通電状態など複数の条件を組み合わせ、より現実的な車載環境を再現して評価します。
耐振性試験は必ず通電状態で実施する必要がありますか?
通電状態では接点の動作安定性、非通電状態では端子や内部機構の物理的損傷を確認できます。
試験対象や仕様に応じて条件を選定します。
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