車載コネクタの特殊な衝撃試験:踏みつけ試験・落下試験・振り子試験
概要
車載コネクタを含む電装部品は、車両内での輸送、組付け、搭載後の使用環境において、衝撃や圧力、振動にさらされます。これらの環境条件下での信頼性を評価するために、衝撃・耐久試験が実施されます。
本試験群は、製品全体や端子・ハウジングの局所的な衝撃耐性を確認し、外観損傷や接触不良の発生を未然に防ぐことを目的としています。具体的には、以下のような試験が含まれます。
・落下試験(Drop Test)
・鉄球落下試験(Ball Drop Test)
・振り子衝撃試験(Pendulum Impact Test)
・壁当て試験(Wall Impact Test)
・踏みつけ・乗り上げ試験(Impact Test)
落下試験(Drop Test)

[概要]
製品全体を規定高さから自由落下させ、
外装・端子・内部部品の破損や接触信頼性を評価する試験。
[目的]
・輸送時、組付け時、実車搭載時の衝撃耐性確認
・外観破損や内部部品脱落の確認
[方法]
・落下高さ、方向、回数、落下面材の硬さ・材質を規格に基づき設定
[注意点]
・想定される複数方向から落下させる
鉄球落下試験(Ball Drop Test)

[概要]
一定重量の鉄球を上方から落下させ、局所的衝撃に対する耐性を評価する試験。
[目的]
・ハウジングや端子のコーナー部など、局所的な衝撃耐性の評価
・小面積への集中衝撃による亀裂や変形の検出
[方法]
・鉄球重量、落下高さ、落下位置を規格に従い設定
・端子・ハウジングの損傷を観察
[注意点]
・鉄球の衝撃が集中するため、局所破損の発生確率が高い
・落下位置と方向
振り子衝撃試験(Pendulum Impact Test)

[概要]
振り子状の衝撃体を用いて、製品側面や端子に衝撃を加える試験。
[目的]
・自由落下では再現できない特定角度・方向の衝撃評価
・端子保持力や接触安定性の評価
[方法]
・振り子の質量と振幅を設定して衝撃エネルギーを制御
・衝撃後、外観・接触抵抗・端子変形を測定
[注意点]
・衝撃位置や角度の再現性が重要
壁当て試験(Wall Impact Test)

[概要]
コネクタを電線で吊り、振り子状に揺らして壁や障害物に衝突させる試験。
[目的]
・組付け工程での最大衝撃を想定した評価
・端子脱落や接触不良のリスク確認
[方法]
・支点となる電線を固定
・コネクタ部分を振り子として一定の高さから離し、壁面や衝撃体に衝突
[注意点]
・実際に考えられるハーネス長や振れ幅を再現する
踏みつけ・車両乗り上げ試験(Impact Test)

[概要]
車両で踏みつける可能性のある部品などに対して、実際に車両で踏みつける試験。
[目的]
・万が一、車両で踏みつけた場合でも性能に問題がないかの確認
[方法]
・車種・タイヤを選定し、所定の重量、速度になるように調整し実施
[注意点]
・前輪後輪によって重量が違うため所定の重量になるバランスの車種選定
・踏みつけ時にサンプルが飛ぶ為、安全に注意する必要
comqudaの強み
・30年以上の経験に基づく柔軟な試験提案
・標準規格準拠からカスタム条件まで対応
・不具合解析・コンサルティングも一体で提供可能
・他社試験機関のハンドリングも対応し、面倒な作業ごともワンストップでサポート
お問い合わせ
comquda(コンクーダ)ではサンプル組立から、耐久性試験や各種評価・測定項目の信頼性試験の
受託評価依頼、試験条件・試験方法のコンサルティングまでご対応可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
【 参考:コネクタ評価サービス
(メインページ) 】
電気的性能試験:抵抗測定、絶縁抵抗、耐電圧測定、リーク電流、瞬断測定、シールド性能
機械的性能試験:外観確認、コネクタ挿入力/離脱力/保持力、端子挿入/保持力、ロック解除力、シール性
耐久試験 :高/低温放置、サーマルショック、耐湿試験、温湿度サイクル、塩水噴霧、腐食サイクル(CCT)
高圧洗浄、振動試験、複合環境試験、ランダム振動試験、カレントサイクル、過電流通電試験
耐候性試験、耐油/耐薬品性試験、熱衝撃試験、衝撃試験 など
信頼性試験・評価のご相談・お見積り
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経験豊富な技術者がお客様のニーズに合わせた最適な受託試験のご提案いたします。